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通算1HR→訪れた背番号16の覚醒 “練習嫌い”と決別…神宮騒然の特大弾は「過去一番です」――神戸国際大付・藤原陽翔

野球の明治神宮大会(神宮)は17日、高校の部準決勝で神戸国際大付(近畿)が英明(四国)に6-2で快勝し、決勝進出を決めた。6回には公式戦初スタメンに抜擢された背番号16の1番・藤原陽翔右翼手(2年)が特大3ラン。今大会チーム5号となる本塁打で神宮をどよめかせた。

本塁打を放った神戸国際大付の藤原陽翔【写真:山野邊佳穂】
本塁打を放った神戸国際大付の藤原陽翔【写真:山野邊佳穂】

明治神宮大会高校の部

 野球の明治神宮大会(神宮)は17日、高校の部準決勝で神戸国際大付(近畿)が英明(四国)に6-2で快勝し、決勝進出を決めた。6回には公式戦初スタメンに抜擢された背番号16の1番・藤原陽翔右翼手(2年)が特大3ラン。今大会チーム5号となる本塁打で神宮をどよめかせた。

 ホームランは練習試合で1本打ったことがあるだけ。この秋、初めて背番号をもらった伏兵が、あっと驚くアーチを描いた。

 3-0とリードした6回2死一、二塁。藤原は初球から憧れの柳田悠岐(ソフトバンク)のように豪快なフルスイング。打った瞬間、それと分かる打球に右翼手も早々と追うのを諦めた。「最高です。手応えはありました。過去一番です」。右翼席中段まで飛ばす特大3ラン。激しくガッツポーズを繰り出す背中で「16」が揺れた。

 強打の神戸国際大付に憧れ、島根から越境入学。打撃は好きだったが、それは試合に限ってのこと。「練習は好きじゃなかった」とぶっちゃける。バットを振るのも練習時間内だけ。しかし、バットを毎日振り込む先輩たちが夏の大会で結果を出す姿に触れ、意識に変化が――。

「自分の代になる。自覚を持ってやろう」。過去の自分と決別し、新チームから練習外でも毎日1時間振り込んだ。168センチ、63キロの小兵。バットのヘッドを走らせ、スイングも工夫。今はもうバットを振ることが好きに。「毎日の素振りが結果につながった」と胸を張った。

 公式戦はこの日が初スタメン。朝に「1番・右翼」を言い渡されて「ちょっと驚いた」というが、抜擢に“一発回答”した。3回に先制2ランを放った4番・川中鉄平(2年)と合わせて2本のホームランが飛び出し、今大会のチーム本塁打は5本。大会記録「6」にあと1本に迫った。

「普段から毎日スイングを欠かさずやっているので。みんなが『打てるかな』じゃなく、『よし、やったろう!』と自信を持って打席に立てている」。低反発バットもお構いなし。藤原のような伏兵にも一発が出るのが、今の神戸国際大付の強みだ。頂点まであと1勝。チームの想いを代表するようにして、背番号16は高らかに宣言した。

「決勝も絶対勝って、監督を日本一の監督にしたい」

(THE ANSWER編集部)

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