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女子に負けた弱小選手が五輪3連覇 野村忠宏氏が高校生に伝えた「魂の言葉」とは

「これで優勝したらヒーローに」で金メダルも…翌日の「まさか」の出来事とは

「これで優勝したら、自分がヒーローになれる。その勢いがあったから優勝できた」

 初出場で獲得した金メダル。一度は言葉を失っていたファンを歓喜の渦に巻き込んだ。「言葉にできないくらいの喜び」と充実感が全身を包んだが、思わぬオチが待っていた。翌日、快挙が日本でどう報じられているか、喜び勇んでスポーツ紙を取り寄せた。だが、言葉を失った。

「どこにも自分の写真はなかった。全紙、ヤワラちゃんが一面。オレの金よりヤワラちゃんの銀か。『田村まさかの銀、野村まさかの金』ってダジャレみたいに書かれたりしていて……」

 そう言って笑いを誘い、シドニー、アテネと続く金メダル街道の道のりも明かした。しかし、ヤワラちゃんの「まさか」の敗北によって芽生えた闘志がなければ、伝説の五輪3連覇はなかったかもしれない。最後には、可能性を秘めた高校生たちにこんなメッセージを送った。

「アスリートの方は夢や目標を持って頑張ろうと言うけど、それはものすごく難しい。夢や目標は持てるのは、やりたいことがはっきり見えているから。本気でやりたいものを持っている人はそれだけでものすごく幸せ。だから、あとは現実にできるように何をすべきなのか、考えてほしい。

 でも、まだ持てない人もいっぱいいると思うけど、みんなは若いから可能性は無限にある。ただ、時間は無限ではない。だから、本気になれるものを見つけるために、高校生のうちに限られた時間で勉強でも部活でも趣味でも、いろんな経験を積んで、これだというものに出会ってほしい」

 約1時間の講演を締めくくると、生徒から大きな拍手を浴びた。野村さんの魂の言葉は確かに心を打った。

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