「めちゃくちゃ速い」先輩と磨いた武器 プロ注目の快足ドリブラー、尚志MF安斎悠人と高1の転機
安斎をジョーカーとしても起用できる尚志アタッカー陣の選手層
第6節の市立船橋高校戦を引き分けた後、仲村浩二監督は「安斎を途中から出したほうが(チームの攻撃の)幅が広がるかもしれない。安斎は、中に入れても良いし、外に置いても良い。途中からの起用でも、必ず仕事をするという選手になればいい。日本代表の三笘選手だって途中から起用される時期はあった」とジョーカーでの起用を示唆。実際に第7節の昌平高校戦では、途中から投入されて決勝点を挙げている。
安斎の起用法に幅を持てるのは、チームの事情によるところが大きい。今季の尚志は、特に攻撃面に特長を持つ選手が多く、安斎頼みにならずとも十分に戦える。また、ドリブルの爆発的な加速によって身体への負担は避けられないプレースタイルでもあり、連戦等で負傷するリスクを避ける狙いもあるようだ。
もちろん、プロ入りを目指すなら、タフに戦い続けられる身体作りは欠かせない。安斎は「プロはプレースピードが全然違うと痛感した。守備の強度、攻守の切り替えも違う。近くで学ばせてもらって糧になっている」とプレーの連続性を課題に、活躍できる時間を長くしようと取り組んでいる。
6月には、U-17日本代表の一員としてフランスで国際大会に参加する。モロッコやパナマ、コートジボワールなどと対戦予定。世界を相手に存在感を示せるか、楽しみだ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)