プロ注目、189cmの修徳FWンワディケ 底知れぬ才能、未だフルパワーで動けた感覚がないワケ
中学2年までは170cm程度、サイドMFでドリブルを磨く
また、彼のプレーが身体のサイズ頼りではない部分は、大きな魅力だ。すべり症が見つかる以前の中学2年までは、170センチ程度だったという。身長が伸びる前で、チームメートの方が大きかったため、ンワディケはサイドMFを主戦場として、自分が勝負する武器としてドリブルを磨いていた。大きな体が操作性を増して、相手より優位な状況から技術を発揮するようになったとしたら……。今後の成長が楽しみな選手だ。
お気に入りは、ベルギー代表FWロメル・ルカク(インテル)やイングランド代表FWイヴァン・トニー(ブレントフォード)。ワールドクラスのストライカーへの進化をイメージしている。
「ンワディケ・ウチェ」は、ナイジェリアの姓と名。チームでは、世界のどこでも通用する名前である「ブライアン」が浸透。彼自身も、この名前で呼んでもらえれば良いという。日本の名前である「世雄(せお)」は「世界の英雄」になれというメッセージが込められている。
ただし、夢への挑戦もまずは目の前の一歩から。東京を制して、次の挑戦は5月27日から東京都で行われる関東大会。ンワディケを擁する修徳高は1都7県の1位チームが集うAグループに属し、初戦で全国優勝経験もある山梨学院大学附属高と対戦する。関東でもその名を轟かせるか、注目だ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)