横浜に続いて神奈川大物2校を撃破した相洋 「憧れ」東海大相模を封じた2年生・中島翔人の躍動
高校野球の春季神奈川県大会は5日、準決勝(横浜スタジアム)で相洋が東海大相模に2-1で勝利。23年ぶり3度目の春の関東大会進出を決めた。準々決勝で横浜を延長の末に撃破しており、神奈川の2強を破っての決勝進出。先発した背番号11の2年生左腕・中島翔人投手が8回1/3を1失点の好投で金星に貢献した。
高校野球・春季神奈川県大会準決勝
高校野球の春季神奈川県大会は5日、準決勝(横浜スタジアム)で相洋が東海大相模に2-1で勝利。23年ぶり3度目の春の関東大会進出を決めた。準々決勝で横浜を延長の末に撃破しており、神奈川の2強を破っての決勝進出。先発した背番号11の2年生左腕・中島翔人投手が8回1/3を1失点の好投で金星に貢献した。
憧れの強豪相手に、粘り強く投げ続けた。関東行きを懸けたマウンドを託された中島。初回に2点の援護を貰うと、9安打を浴び、毎回のように走者を出しながらも9回1死まで力投。中軸に並んだ左の強打者の内角へのストレートと外角に決まるスライダーを武器に、甲子園で春夏通算5度の優勝を誇る東海大相模打線を翻弄した。
「変化球も真っすぐも腕が振れていた。(相模に)憧れていたので嬉しいです」。準々決勝の横浜に続き、神奈川2強を連破して関東大会進出が決定。殊勲の2年生は、自己採点は「80点」ながら「秋に行けなかったベスト4にやっと来られて、東海大相模と対戦できてチーム全体でだいぶ力をつけた」と喜びを隠さなかった。
1年生だった昨秋、チームは準々決勝で日大藤沢に0-2で敗れた。中島は「秋はだいぶ球が浮いてしまっていた」と悔しさをバネに、冬は走り込みで下半身を強化。「後ろの方に体重を残して爆発させて前にドンッて感じ」と投球フォームに粘りと力強さが生まれ、松井裕樹(楽天)を参考にするスライダーにも磨きがかかった。
春夏を通じて甲子園出場はないが、激戦区・神奈川で春の台風の目になっている相洋。今大会、背番号1の大谷祇人、背番号10の大場智仁とともに2年生の3本柱で挑む。この日も「後ろにどう繋げるかを意識して全力で1回1回投げた」と中島が語る通り、普段から切磋琢磨する仲間2人の存在が躍進の原動力になっている。
6日の決勝(横浜スタジアム)は今春のセンバツに出場した慶応と対戦する。またも神奈川の強豪が相手。準決勝は渡辺憩捕手(3年)の満塁弾などで横浜隼人に7-2で打ち勝ってきた。「慶応も簡単にはいかないと思うので、2年生3人で繋ぐ意識を高く持っていきたい」と中島。3人での活躍を誓い、春の神奈川の頂を見据えた。
(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)