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引き留めた母に「恩返しできた」 鹿島学園の195cm大型GK木村和輝、初戦で好守連発

第101回全国高校サッカー選手権は29日、駒沢陸上競技場で1回戦が行われ、第2試合では鹿島学園(茨城)が龍谷(佐賀)に2-1と勝利し、2回戦進出を決めた。前半8分までにFW林結人(3年)と若野晃大(3年)がゴールを決め、早々に2点を先取したが後半は押し込まれる展開に。後半11分に失点するも1点差で辛くも逃げ切ったが、そこには守護神のビッグセーブがあった。

1回戦で好セーブを連発した鹿島学園のGK木村和輝【写真:中戸川知世】
1回戦で好セーブを連発した鹿島学園のGK木村和輝【写真:中戸川知世】

鹿島学園が序盤に2得点、龍谷を2-1で破り2回戦進出

 第101回全国高校サッカー選手権は29日、駒沢陸上競技場で1回戦が行われ、第2試合では鹿島学園(茨城)が龍谷(佐賀)に2-1と勝利し、2回戦進出を決めた。前半8分までにFW林結人(3年)と若野晃大(3年)がゴールを決め、早々に2点を先取したが後半は押し込まれる展開に。後半11分に失点するも1点差で辛くも逃げ切ったが、そこには守護神のビッグセーブがあった。

 195センチを誇る大型GKの腕が伸びた。2-1で迎えた後半14分、龍谷のコーナーキックからこぼれたボールを拾った相手MF竹内侑希(3年)のシュートにGK木村和輝(3年)が反応。あと1ミリでもゴールラインの内側に入っていればゴールかというギリギリのところで手を出し、ボールを弾いた。その後も決まれば同点に追いつかれる場面で好セーブを連発した木村は、「最後まで諦めないプレーがそこに出た。フィールドの選手たちが身体を張ってくれている分、自分は逃げる訳にはいかないので」と力強く語った。

 1点差の緊迫した場面でも焦らずプレーできたと試合を振り返った木村。「今大会を見据えてプリンスリーグで全国レベルのストライカーたちと戦ってきた。シュートを打つタイミングや速いスピードのシュートが来ても対応して止められる準備をしてきた」と終始冷静にプレーできた要因を挙げた。

 以前、中学でサッカーを辞めようと考えていたことがあったという。母親からの「後悔するからやっておいたほうがいいんじゃない?」という言葉もあり鹿島学園に進学。「引き留めてくれた恩返しが一個できたのかなと思います。優勝している姿を見せるのが一番の恩返しなので、まだまだ油断せずにいきたい」と次の試合へ向けて意気込む。

 長身で良かったことを尋ねると、「今ここに立てていること。身長がなかったら鹿島(学園)に選ばれていない。将来性を見込んで1年生の時からメンバー入りさせてもらっている。天性のものを親から貰えたことはありがたいなと思います」と現地に観戦に来ていた母親に感謝の言葉を並べた。

 12月31日の2回戦では、岡山学芸館(岡山)と対戦。”縦の推進力”を武器とする相手にどんな戦いを見せるのか、注目が集まる。

(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)

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