東邦のベンチ横で呆然 1年生DF名古屋佑乃介、先輩に「申し訳ない」と初戦敗退に涙
第101回全国高校サッカー選手権は29日、浦和駒場スタジアムで1回戦が行われ、第1試合では東邦(愛知)が履正社(大阪)に1-4で敗れた。1年生ながら先発出場したDF名古屋佑乃介は試合後に涙。上級生に対し「実力が出せず、申し訳ない気持ちです」と語り、自身のプレーに悔しさを露わにした。
東邦は履正社に1-4で敗れ1回戦敗退
第101回全国高校サッカー選手権は29日、浦和駒場スタジアムで1回戦が行われ、第1試合では東邦(愛知)が履正社(大阪)に1-4で敗れた。1年生ながら先発出場したDF名古屋佑乃介は試合後に涙。上級生に対し「実力が出せず、申し訳ない気持ちです」と語り、自身のプレーに悔しさを露わにした。
「名古屋、気持ち弱いぞ!」。試合中、3年生GK御子柴里城から檄を飛ばされた。名古屋はFW山端寧生と共に1年生ながら先発出場。他の上級生からも度々「名古屋! 名古屋!」と指示を受けながら、東邦のレギュラーとして堂々と戦った。
チームは強豪・履正社を相手に序盤は粘り強い守備を見せたが、前半19分に先制点を許し、さらに同34分にはPKを与え、絶体絶命のピンチを迎えた。GK御子柴の元に駆け寄ったのは1年生の名古屋。「お願いします。絶対止めてください」と声をかけた。御子柴はこれを見事な反応でセーブ。直後の前半35分にセットプレーから2点目を奪われたものの、チームにとっては後半に望みをつなぐワンプレーとなった。
名古屋は後半26分に途中交代すると、その3分後にチームが決定的な3点目を許す。ベンチの横で立ち尽くしていたが、その時の心境については「覚えていないです」と振り返った。上級生には「実力が出せず、申し訳ない気持ちです」と声を振り絞り、目には涙を浮かべていた。
石渡靖之監督は「予選を通して経験を積んでいった」と名古屋の成長を評価。「セットプレーの練習をしていたんだけど、タイミングが合わなかった」と課題も指摘したが、「左足の精度も高いし、磨いていくことで選手としてのレベルも上がっていく」と今後の活躍に期待している。名古屋自身も「とても力の差を感じましたが、とてもいい経験をさせてもらいました。来年はリベンジできるように頑張りたいです」と雪辱を誓った。
(THE ANSWER編集部・和田 秀太郎 / Shutaro Wada)