“3冠”王手の青森山田、6発圧勝も慢心なし エース松木の言葉ににじむ過去2年の苦い記憶
前回大会も準決勝で5-0大勝も…優勝逃す
前日、今大会にも参加していた長崎総科大附の小嶺忠敏監督が逝去。出場選手全員が喪章をつけて試合に臨んでいた。松木は「自分たちもインターハイの初戦で長崎総附とプレーしていて、その時に小嶺先生がベンチにいた。特に(個人での)関わりはないですけど、高校サッカーを築いてきた方でもあるので、そういった方に向けた得点だったかなと思います」と偉大な先人に敬意を示した。
青森山田は今季、全国3冠を目標としてきた。夏のインターハイを優勝。プレミアリーグは、コロナ禍で全日程が消化できずチャンピオンシップは行われなかったが、EASTで優勝。そして最後の1冠にも王手をかけた。黒田監督が「昨年も準決勝は5-0で勝っていながら決勝では負けている」と話したことや、松木の言葉からも慢心は感じられない。
決勝戦は10日に国立競技場で行われ、14時5分にキックオフを迎える。第100回の記念大会の決勝戦。青森山田が一時代を築く王者として君臨するのか、九州を代表する公立の雄・大津が悲願の初優勝を飾るのか、注目が集まる。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)