“双子ホットライン”で全国へ 打倒・帝京長岡を狙う北越、1年生の高橋兄弟に注目
第100回全国高校サッカー選手権の新潟県大会は3日に五十公野公園陸上競技場で準決勝が行われ、第1試合では北越がPK戦の末に上越を退けて決勝進出を決めた。
高校選手権・新潟県大会の準決勝で弟の泰輝が1得点、兄の航輝は前線で奮闘
第100回全国高校サッカー選手権の新潟県大会は3日に五十公野公園陸上競技場で準決勝が行われ、第1試合では北越がPK戦の末に上越を退けて決勝進出を決めた。
後半15分に先制点を決めたのは、北越のDF高橋泰輝(1年)だった。右コーナーキックを頭で合わせ、ゴールネットを揺らした。「みんなが、僕に打たせるために相手選手をブロックするポジションを取ってくれていたし、決められて嬉しかった」と喜んだ高橋泰は、最終ラインから両足で精度の高いフィードパスを送るなど、攻撃の組み立てにも貢献。1年生ながら、存在感を発揮した。試合はその後、後半33分に失点を喫して1-1に追いつかれたが、PK戦を5-3で制して勝利。全国出場に王手をかけた。
先制点を奪った高橋泰には、双子の兄弟がいる。最前線でゴールを狙ったFW高橋航輝(1年)だ。北越は、パスワークに長けたチームだが、決定力を欠いて勝ち切れない面もある。それを意識していた高橋航は「今日は、決定機が1回あったのに外してしまったので、良くなかった。前線で収めるのは、得意なプレーだし、いつも通りのこと。得点という結果がなかったので、自分的には良くなかったです。惜しいところまでは行けているけど、最後に決め切るのが課題」と自身のプレーに納得していなかったが、相手を背負ってボールをキープしたり、前を向いてゴールへ向かったりと最前線で攻撃の起点となっていた。
最終ラインに弟の泰輝、前線に兄の航輝という布陣は、中学生の頃から見られる組み合わせ。ともにグランセナ新潟の育成組織出身で、小学生の頃からずっと同じチームでプレーしており、互いの特長を知り尽くしている。弟から兄へロングパスを通すホットラインで点を奪ったこともあるという。兄の航輝は「タイミングが分かっているので、上手く相手の裏に抜け出して点を取ったことは何回かある。決勝でもそれができるように頑張りたい」と双子のホットラインで全国出場を決める一撃を狙っていく構えを示した。
11日に行われる決勝戦では、2年連続全国4強の帝京長岡と対戦する。昨年度は、県大会の準決勝で対戦し、PK戦で敗れているだけに雪辱を果たして全国切符を奪い取りたいところだ。ショートパスとコンビネーションが特長の北越だが、最後尾から最前線へと飛ばす双子のコンビプレーにも注目だ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)