高校総体準Vの米子北、県12連覇 J2岡山内定MF佐野「青森山田にリベンジしたい」
主将のDF鈴木「目標は全国優勝」
完勝だったが、相手の思惑にはまったところもあり、全国優勝を狙う上では反省点も出た。米子北の中村真吾監督は「後半から明確に形(フォーメーション)を変えたが、選手の判断でできるようになってほしい。クロスボールも、受ける方の選手がゴールに向かって入っていけていなかった」と改善点を指摘した。
しかし、総合力で上回っていても、数々の劇的なドラマを生み出してきた高校最後の「選手権」は、選手に普段とは異なる緊張感を与えるもので、実力を発揮するのは容易ではない。攻撃力の発揮を求められていた左DF海老沼慶士(3年)は「高い位置でプレーしろと指示を受けたのに、前半は相手の10番が気になって上がり切れなかった」と、序盤から圧倒できなかった一因となった自身のプレーを悔しがった。勝った試合から反省点を洗い出し、次の進化につなげていく。そうでなければ、目標である全国優勝や、その途中に立ちはだかるであろう強敵には勝てない。
夏のインターハイ後は、部内で新型コロナウイルスのクラスターが発生した影響で、チーム強化が進まなかったが、まずは順当に全国出場の切符を手にした。主将を務める鈴木は「全国大会を頑張るだけでなく、そこまでの残り2カ月で少しでも成長できるように取り組んで、悔いのない大会にしたい。目標は全国優勝」と、夏に一歩届かなかった栄冠への再挑戦を力強く宣言した。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)