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上野由岐子「不安がないと言えば嘘」 高校生に説いた“自分に期待する思考法”とは

発生から1年以上が経過しても、今なお世界中で猛威を振るい続ける新型コロナウイルス感染症。感染拡大を防ぐため、2020年は人々の日常生活に様々な制約が設けられ、我慢を強いられる場面も多かった。コロナ禍はスポーツ界にも大きな影響を与えた。それはプロの世界に限らない。アマチュアの世界はもちろん、小学生、中学生、高校生を対象とする大会も軒並み中止となってしまった。

ソフトボール日本代表の上野由岐子選手と山口・高川学園高女子ソフトボール部の選手たち
ソフトボール日本代表の上野由岐子選手と山口・高川学園高女子ソフトボール部の選手たち

コロナ禍でインターハイが中止、敬愛する監督と「思い出を1個、増やせたら」

 発生から1年以上が経過しても、今なお世界中で猛威を振るい続ける新型コロナウイルス感染症。感染拡大を防ぐため、2020年は人々の日常生活に様々な制約が設けられ、我慢を強いられる場面も多かった。コロナ禍はスポーツ界にも大きな影響を与えた。それはプロの世界に限らない。アマチュアの世界はもちろん、小学生、中学生、高校生を対象とする大会も軒並み中止となってしまった。

【注目】上野由岐子が高校生に説いた言葉とは… / トップアスリートが夢を叶える企画「#DREAM with Team DESCENTE」特別ムービーはこちら

 かつてない困難に直面する毎日の中でも、スポーツを通じて「夢」に向かって前進する力を生み出せないか。そんな想いを持って立ち上がった3人のアスリートがいる。サッカー日本代表の柴崎岳選手、バレーボール日本代表の石川祐希選手、ソフトボール日本代表の上野由岐子選手だ。

 3人はトップアスリートが夢を叶える企画「#DREAM with Team DESCENTE」に寄せられた数多くの「夢」から、それぞれ1つを厳選。夢の実現に向けて、惜しみないサポートをした。3人に共通する想いは「『夢』には未来を切り拓くチカラがある」ということ。第3回は、日本女子ソフトボール界のレジェンド・上野による、高校生の夢のサポートだ。

 ◇ ◇ ◇

 世界屈指の好投手が、卒業間近の高校生の想いに応えた。舞台は山口・高川学園高。女子ソフトボール部員だった3年生・古田眞夕さんらが、教員控室に突入。指導してもらってきた原香織監督を、別室へと連れ出した。

「何これ? 何なの?」と笑顔で戸惑った原監督。画面が真っ暗のパソコンと向かい合う。「スペシャルゲストを呼んでいる」と伝えた部員がパソコンを操作すると、オンラインで繋がった上野由岐子選手が映し出された。

 驚きのあまり目を見開き、「えー!!」と声を上げた原監督。挨拶した上野は「先生に感謝を伝えたいことで、今回こういう企画をさせてもらいました」と説明した。

 スポーツを愛するすべての人の夢を応援する企画に応募した高川学園高女子ソフトボール部。みんなの想いを代表して、古田さんはこう語る。

「コロナでインターハイが中止になって、全国に(原監督を)連れていくこともできなくて……。全国ベスト16という目標を達成する場にすら立てなかったというのもあって、原先生に自分たちの代はあまりいい思い出が残せてないと思った。上野さんの力も借りて思い出を1個、増やせたらなと思って応募しました」

 画面に映る上野から「よかったら、質問をしてください」と投げかけられた原監督。興奮冷めやらぬ中、高鳴る胸を落ち着けてこんな問いをぶつけた。

「全国大会にはこの子たちにたくさん連れて行ってもらっている。でも、なかなか勝たせることができない。常に勝つチームにするためにはどのように鼓舞していけば、というのを聞きたいです」

 五輪で金メダルを獲得するなど、大舞台を経験してきた右腕だからこそ分かるものがあるかもしれない。そんな期待を受けた上野は「共に苦楽を過ごすことで、チームワークも絆というものがどんどん繋がっていく。それが最終的に強さになると思う」と力説。「やっぱり人は心がないと体が動かないので、心の強化もしていけたら、より強くなっていくのではないかと思う」とメンタル面の重要性も説いた。

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