残り4.5秒の逆転劇 土浦日大、U-18主将・高原晟也が意地のドライブ「自分の感性」
指揮官が最後のタイムアウトでかけた言葉「『オレが高原だ!』と思うようなプレーを」
そして、後半は要所で得意の3ポイントシュートを決めるなどエースとしての役割を果たし、最後は自分で勝負を決めてみせた。不調でも、相手が強くても、チームを勝たせるのがエースだ。高原は「後半途中までチームに迷惑をかけて来た。先生にも、仲間にも『最後は自分で決めろ』と言われたので、全部自分が決めるつもりでやった」とエースの矜持を示した。
初戦の硬さ、相手の強さと難しい部分はたくさんあったが、エースの活躍で乗り切った。
佐藤豊コーチは「高原のところに2人がかりで来るのは承知の上と言っていたが、ちょっと戸惑ってしまっていた。彼は彼で精一杯やってくれた。とにかく、相手は2人が5ファウル(で退場)をするくらいの覚悟で来るぞと言っていたし、実際に1人がファウルアウトになって、2人目にマークに来た選手も4ファウルだった。でも、それはもう当たり前の話。相手が最後のタイムアウトを取ったときに『オレが高原だ!』と思うようなプレーをやってくれと言った。そうしたら、すぐに(75-76から)3ポイントを決めてくれた。今日は宿舎に帰って褒めてやろうと思う」とエースを労った。
25日に行われる2回戦では、シードの聖和学園(宮城)と対戦する。エースが調子を上げれば、41年ぶりの優勝が見えて来る。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)