北京五輪・カーリング女子決勝

　北京五輪は20日、カーリング女子決勝（国家水泳センター）が行われ、世界ランク7位の日本代表（ロコ・ソラーレ）が3-10で同8位の英国に敗れたものの、日本史上初の銀メダルを獲得した。2018年平昌五輪での銅メダルに続き、2大会連続のメダル。悲願の金は逃したが、最後まで声を出し続けた。

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　日本は1次リーグ終了時には敗退を覚悟し、涙を流したものの予選4位でギリギリ突破。18日の準決勝では、前日敗れていた世界女王スイスに8-6で勝利し、決勝進出を決めた。この日の相手・英国は、1次リーグでは4-10で敗れているチームだった。18年平昌五輪の3位決定戦でも対戦し、5-3で日本が勝利して銅メダルを獲得している。

　普段通りの笑顔でリンクに上った4人。「朝だから声出そう」と呼び掛けて臨んだ第1エンド（E）は不利な先攻。日本のNo.1ストーンを英国のスキップ、イブ・ミュアヘッドが弾き、2点を先取された。後攻の第2Eでは、スキップ藤澤五月の最終投で1点を返した。

　サード吉田知那美の好ショットも出た第3Eは、両チームのストーンが残らない「ブランクエンド」で互いに0点。第4Eに1点を取らせて迎えた後攻の第5Eでは、3点を狙った藤澤の投球がNo.1で残らず、英国が1点をスチール。前半を1-4と3点ビハインドで折り返した。

　劣勢でも「ナイッスー」と声掛けは忘れない日本。第6Eに1点を返した。しかし、第7Eに4点を奪われるビッグエンドを許す。第8Eで1点を返したが、第9Eに2点を奪い返されて万事休す。最終Eを迎える前に、相手の勝利を認める握手（コンシード）を交わした。日本の選手は目に涙を浮かべ、健闘を称えてハグを交わした。

　2010年8月、北海道北見市常呂町（ところちょう）にて結成されたロコ・ソラーレ。「ローカル」と「常呂っ子」から「ロコ」、イタリア語で太陽を意味する「ソラーレ」を組み合わせたのがチーム名の由来。地元常呂から太陽のように輝きを持ったチームになるよう、「太陽の常呂っ子」という意味を込めて名付けられた。人口約3500人の町で育まれたチーム。頂点こそつかめなかったものの、大会を明るく彩り続けた。