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快進撃スマイルジャパンの主将・大澤ちほ “世界最強”チームで培った経験と「聞く力」

北京五輪アイスホッケー女子代表(スマイルジャパン/世界ランク6位)は8日、チェコ(同7位)をペナルティーショット(PS)戦の末に破り、3勝1敗で1次リーグB組首位通過を決めた。12日に行われる準々決勝では、A組3位のフィンランドと対戦する。

1次リーグ最終戦で日本はチェコに勝利し、B組首位通過を決めた【写真:AP】
1次リーグ最終戦で日本はチェコに勝利し、B組首位通過を決めた【写真:AP】

3大会連続出場で不動の主将、平昌五輪後にスウェーデン強豪ルレオでプレー

 北京五輪アイスホッケー女子代表(スマイルジャパン/世界ランク6位)は8日、チェコ(同7位)をペナルティーショット(PS)戦の末に破り、3勝1敗で1次リーグB組首位通過を決めた。12日に行われる準々決勝では、A組3位のフィンランドと対戦する。

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 チェコ戦ではFW床秦留可(SEIBUプリンセスラビッツ)が2得点、PS戦では代表最年長の39歳FW久保英恵(同)が執念でパックを押し込んだ。1次リーグ1位通過はソチ、平昌に続き3大会連続主将を務めるFW大澤ちほにとっても悲願。海外リーグでもまれた日本の精神的支柱がチームをさらなる高みに押し上げる。

 試合は2-2の同点から延長戦でも決着がつかず、PS戦へもつれ込んだ。勝負を決めたのは、代表歴代最多の44得点を誇る“氷上のスナイパー”久保。キーパーと1対1の状況で、股下を抜く技ありのショット。パックは足に当たり、ゴールラインをわずかに越えた。GK藤本那菜は鉄壁の守りで最後までゴールを許さず、1次リーグ最大の強敵を退けた。

 準々決勝を少しでも優位に進めるため、落とせなかったチェコ戦。試合後、リンクにできた歓喜の輪の中には大澤の姿があった。激闘を振り返り、「粘り勝ちだったかなと思います。すごく大きな1勝。本当に勝ち切れて良かった」と安堵した。

 大澤は、平昌五輪後の2018年9月からスウェーデンリーグに参戦。強豪のルレオで、世界のトップ選手とともに3年間、プレーした。

「世界で一番強いチーム」との呼び声もあるルレオでは、さまざまな刺激を受け、貴重な経験を積んだ。GKを除き、FW3人、DF2人の5人1組のセットで戦うアイスホッケー。大澤のセットはメインではなく、3つ目か4つ目。それでも、ストイックさではスマイルジャパン随一の努力家は、厳しい環境の中で、必死に食らいついた。得点力のあるFWと切磋琢磨し、プラスになるものはなんでも吸収した。

 コロナ禍での帰国後、日本代表としてチームに合流。海外で培った経験はすぐに見てとれた。もともと持っていた豊富な運動量とスピードに、視野の広さが加わった。周りを見ながらプレーすることで、戦況を把握する司令塔の役割が備わった。

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