連勝のスマイルジャパン、中国と今日激突 侮れない「13人の帰化選手」の実力
北京五輪のアイスホッケー女子日本代表(スマイルジャパン/世界ランク6位)は5日、デンマーク(11位)を6-2で破り、1次リーグB組で無傷の2連勝とした。第1ピリオドから怒涛のゴールラッシュを見せ、得点力向上をアピールした。次戦6日の相手は開催国の中国。世界ランクではB組最下位の20位だが、帰化選手を集めた“五輪仕様”のチーム編成に日本は警戒を強めている。
日本優位も楽観できない理由
北京五輪のアイスホッケー女子日本代表(スマイルジャパン/世界ランク6位)は5日、デンマーク(11位)を6-2で破り、1次リーグB組で無傷の2連勝とした。第1ピリオドから怒涛のゴールラッシュを見せ、得点力向上をアピールした。次戦6日の相手は開催国の中国。世界ランクではB組最下位の20位だが、帰化選手を集めた“五輪仕様”のチーム編成に日本は警戒を強めている。
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面白いように得点を決めた。第1ピリオド、FW山下光(SEIBUプリンセスラビッツ)が先制すると、その後も敵陣のゴールネットを揺らす。前半に主導権を握っても、攻撃の手を緩めない。第2ピリオドには期待の20歳・FW志賀紅音(トヨタシグナス)が今大会初得点となる5点目を終了間際に奪う。第3ピリオドには、FW米山知奈(道路建設ペリグリン)が2試合連続のゴールでダメ押しした。
1次リーグB組は5か国で争われ、上位3か国が準々決勝に進出する。1位通過を狙う日本は全勝のまま1次リーグ最終戦の8日にチェコ(7位)と対戦するシナリオを描くが、その前に立ちはだかるのが中国の壁だ。
世界ランクでは日本の6位に対し、中国は20位。しかも2010年バンクーバー五輪以来12年ぶりの出場となる。順当なら、日本優位は揺るがないが、楽観できない理由がある。
中国の代表メンバーは日本が北京入りするまでベールに包まれ、日本は情報収集に追われた。中国チームとしての活動はしておらず、水面下で五輪に向けたメンバーを集めているとの噂があった。「米国、カナダの選手が多いらしい」「みんな帰化できていたら大変」。実際にどれだけの選手が帰化しているか分からず、チームの全体像はつかめなかった。
そして開幕を前に発表された中国代表は、23選手全員がロシアリーグの同じチームでプレーしており、五輪に向けて中国名を得た帰化選手は13人だった。公式サイトのプロフィールによると、カナダや米国出身の選手が名を連ねる。たとえば他国で五輪代表になった選手は、国際アイスホッケー連盟(IIHF)の規定により、すぐに帰化はできない。しかし、カナダや米国で揉まれた選手は代表でなくても力がある。
中国は初戦でチェコに1-3で敗れたが、2戦目は世界ランクで格上のデンマークを3-1で撃破し、アップセットを起こした。
普段はロシアリーグでプレーしているだけに、急造チームでもない。連戦となる日本に対し、中国は中1日と休養を挟んでいる。デンマーク戦の動きをじっくりと分析しているはずで、日本にとって侮れない戦いとなる。
(THE ANSWER編集部)