渡部暁斗、ジャンプの不調は経験で打破 北京五輪での金メダル「最後の最後まで諦めずに」
ノルディック複合で五輪2大会連続銀メダルの渡部暁斗(北野建設)が2日、合同でのオンライン取材に応じ、今季への意気込みを明かした。
W杯開幕3戦は不調「このままだと厳しい闘いになりそう」
ノルディック複合で五輪2大会連続銀メダルの渡部暁斗(北野建設)が2日、合同でのオンライン取材に応じ、今季への意気込みを明かした。
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ワールドカップ(W杯)は開幕戦から3戦を終え、12位、9位、16位の成績。昨季は総合3位と上り調子にあったが、不調にあえいでいる。「このままだとシーズン厳しい闘いになりそうというところです」と現状を冷静に受け止めた。
前半のジャンプと後半のクロスカントリーで順位を競う複合。飛躍で良い位置につけ、クロカンで粘り切るのが暁斗の持ち味だが、ジャンプで思うように飛距離を伸ばせないことが低迷の原因と分析している。
春から、「現状維持は僕の中で後退」との考えから、専門種目であるスペシャルジャンプの選手の飛躍を意識し、ジャンプの大幅な改造に着手した。
助走の姿勢、飛び出し、空中の感覚など一連の動きを見直したが、「ちょっと間に合わなかった」。浮上への修正点はつかみきれておらず、「これというポイントが絞り切れていないのがジャンプの調整の遅れにつながっている」と話した。
それでも、歯車さえ噛み合えば、との思いは強い。「とにかくなんとかしようと毎日頑張っています」と、己を鼓舞している。
頼りになるのはこれまでの経験だ。2006年トリノ五輪から世界の一線級と闘うキャリアは約15年。エースとして日本の複合をけん引し、蓄積してきたものがある。
「今までの自分の経験、引き出しを総動員して、いいポイントを探り当てようと模索中です。得てきたものが多いからこそ、迷いがある時も、これやってみよう、あれやってみようと閃きも多くなってくる」
もがきながらも、出口に向かい、歩みを止めない。
北京五輪では悲願の金メダルを目指す。「金メダルを取りたいっていうところに対して最後の最後まで諦めずに調整していきたい」と暁斗の心にブレはない。
「今苦しいですけど、その先があるような手応えもあるので、そこに向けてやっていきたい」と前を向いた。
(THE ANSWER編集部)