アジア杯4強敗退で怒りの声が政治の場にも

　サッカーのアジアカップ（杯）で64年ぶりの優勝を目指した韓国は、7日（日本時間8日）の準決勝でヨルダンに0-2で敗れ帰国した。韓国ではユルゲン・クリンスマン監督への不満が噴出している中、ついには大統領に宛てた“請願”にまで退陣を求める声が一般のサポーターから上がった。

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　韓国メディア「スポーツ朝鮮」が「『歴史に残る浪費、更迭しよう！』　クリンスマン解任論議が国民請願にまで登場」という記事で伝えている。「ユルゲン・クリンスマン監督の去就をめぐる議論がますます大きくなっている。ついには国民請願にまで登場した」として、9日に投稿された請願を紹介している。

　これは国民が大統領府に宛てて行うもので、多くの賛同者が集まれば政府が問題に対応しなければならない仕組み。この請願を受け付けるウェブサイトに「やってくださいサッカー、傍観サッカーでアジアを驚かせたクリンスマン監督の更迭に関する請願」という投稿があったと紹介している。

　投稿者は韓国代表サポーター「レッドデビル」のメンバー。韓国サッカー協会所属の審判だと明らかにしており「最悪の試合運びでアジアの国々に嘲笑されるところまで転落させた張本人であるクリンスマン監督の、更迭を強く請願する」と主張。「協会が全面的に責任を負わないと」などと厳しい言葉で懇願しているという。

　記事はさらに、クリンスマン監督の去就問題が政治問題化しているとして、韓国南部の大都市テグのホン・ジュンピョ市長が、自身のSNSで解任を要求したと紹介。「なぜサッカー協会は莫大な年俸を払って、外国人監督ばかりを連れて来ようとするのかよくわからない」と投稿したという。

　一方のクリンスマン監督は8日に韓国に戻った際のインタビューで、辞任を強く否定。「ベスト4に進出しており、大会を失敗だということはできない」とするコメントに対し、記事は「優勝でなければ失敗という国民感情と反した答えが続いた」としている。