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イラクと対戦なら「ボイコット」辞さず クウェート侵攻を発端に強硬姿勢、アジア杯に暗い影【アジアカップ事件簿】

1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦いでは、これまで数々の事件も起きている。1996年UAE大会では、開幕前から政治的理由でクウェートがボイコット騒動を起こした。スポーツにおける政治非介入の原則もあった中での出来事。以後、アジアサッカーの枠組みすら揺るがす事態に発展した。

2005年のクウェート代表【写真:Getty Images】
2005年のクウェート代表【写真:Getty Images】

アジアカップで起こった事件を振り返る

 1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦いでは、これまで数々の事件も起きている。1996年UAE大会では、開幕前から政治的理由でクウェートがボイコット騒動を起こした。スポーツにおける政治非介入の原則もあった中での出来事。以後、アジアサッカーの枠組みすら揺るがす事態に発展した。


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 発端となったのは1990年のイラク軍によるクウェート侵攻。後の湾岸戦争のきっかけになったともされ、世界を揺るがした。こうした背景もあり、クウェート・サッカー協会は1996年アジア杯の開幕直前、イラクと対戦することになった場合は大会から撤退する方針を明らかにした。

 1次リーグでクウェートはA組、イラクはB組と別々の組になっており、両チームとも勝ち上がれば準々決勝で対戦の可能性があった。開会式直前にクウェート協会側は「何が起ころうとも我々はイラクと対戦するつもりはない」と政治的な理由でボイコットも辞さない構え。混乱の中で大会は開幕した。

 結局、クウェートはA組2位、イラクはB組3位で準々決勝進出を果たしたものの、対戦は実現せず。クウェートが日本を破って4強入りしたのに対し、イラクは開催国のUAEに敗れて8強止まりだった。

 アジアサッカー連盟(AFC)はこの事態を受け、両国が出場する以後の大会では対戦がないように組み合わせなどを配慮するようになったとされている。W杯予選などでは一時期、最初から完全にクウェートとイラクを分けて組み合わせ抽選会を実施したことも。なお、両国は1990年2月に対戦したのを最後に“断絶”状態だったが、2005年11月にようやく親善試合が実現。正常化に15年9か月もの歳月を要した。

(THE ANSWER編集部)


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