バーレーン戦、日本の名手を襲ったまさかの一発レッド ベンチから怒号も上がった敵の過剰反応【アジアカップ事件簿】
1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦いでは、これまで数々の事件も起きている。2004年中国大会準決勝の日本―バーレーン戦では、主審の不可解判定で日本の中盤の要・遠藤保仁がまさかの一発退場。プロ生活唯一の一発レッドの衝撃とともに、バーレーン選手の過度なパフォーマンスが波紋を広げた。
アジアカップで起こった事件を振り返る
1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦いでは、これまで数々の事件も起きている。2004年中国大会準決勝の日本―バーレーン戦では、主審の不可解判定で日本の中盤の要・遠藤保仁がまさかの一発退場。プロ生活唯一の一発レッドの衝撃とともに、バーレーン選手の過度なパフォーマンスが波紋を広げた。
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あっけにとられた。2004年中国大会準決勝でバーレーンと対峙した日本。準々決勝ヨルダン戦では中国人ファンによる反日感情が渦巻く中、前代未聞の「PK戦ゴール入れ替え」もありながら大逆転勝ちを収めて勢いをつけたが、またも苦しい戦いを強いられた。前半6分に失点し、追いかける展開。攻勢を強めた中で迎えた同40分、遠藤と競り合ったバーレーン選手が転倒。顔面を押さえて悶絶している様子を見た主審が遠藤にレッドカードを提示した。
パスを出してフリーランニングに入ろうとした際、遠藤の右手が顔面に入ってはいるものの、故意ではなく、相手にもダメージはほぼなしとみられた。それでもバーレーン選手のオーバーなリアクションから厳しすぎる判定に。中村俊輔も主審に“違うよ”といったジェスチャーで抗議。それでも判定が覆ることはなく、日本は1人少ない状況での戦いを余儀なくされた。
その一連の騒動の中、ファウルを受けたバーレーン選手は担架で運ばれ、治療時に顔面をアイシング。この“過剰”な反応には日本ベンチからも怒号が飛び、日本ファンからも「やりすぎだ」といった批判の声が上がったほどだった。
当時はもちろんまだVARもなく、審判団による再確認ができない状況。主審や相手選手への複雑な思いを抱えながらプレーを続けた日本は後半に逆転したものの、そこから2失点して窮地に陥った。だが、後半45分に中澤佑二の超低空ボンバーヘッドが炸裂して3-3の同点に。延長前半3分に玉田圭司が最終ラインを突破して決勝点を奪い、激戦にピリオドを打った。
なお先日、現役引退を発表した遠藤はJ1最多となる通算672試合に出場し、日本代表でも歴代最多の152試合に出場しているが、プロ生活の中で一発退場となった試合はこのバーレーン戦だけ。記録にも記憶にも残る出来事だった。
(THE ANSWER編集部)