アジア杯

　日本代表も出場しているサッカーのアジアカップ（杯）は29日、決勝トーナメント（T）初戦がカタールで行われ、E組3位のヨルダンがD組1位のイラクに3-2の劇的な逆転勝ちを収めた。後半アディショナルタイム（AT）の2得点で8強入り。一方、イラクは後半31分にエースFWが過度な得点パフォーマンスによって退場処分に。海外記者は「イラク国民は激怒している」と指摘した。

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　イラクは1-1の後半31分、左からのクロスのこぼれ球を拾ったFWアイメン・フセインが冷静に右足を振り抜いた。歓喜の逆転弾。興奮のあまりピッチ横の看板を乗り越え、ゴール裏の観客席の前をゆっくり駆け抜けた。さらにピッチに戻ると、座って芝を頬張るようなパフォーマンス。前半ATに続くこの日2枚目のイエローカードを受け、退場処分となった。

　ヨルダンは後半ATにGKが弾いたボールを押し込んで同点。さらにミドルシュートを叩き込み、3-2と土壇場で奇跡の逆転劇を演じた。英公共放送「BBC」のアラビア版で米国特派員を務めるラフィド・ジャブ―リー氏は、Xに「イラクがヨルダンに対して劇的な試合で敗れる」と投稿。退場シーンについてこう指摘している。

「過度なゴールセレブレーションで、イラク最高の選手を退場させたイランの主審に、イラク国民は激怒している」「この試合の序盤にヨルダンの選手たちが同じようなセレブレーションをした時は、主審は何もしなかった！」

　ヨルダンも前半ATの先制直後に5人が座り、似たようなパフォーマンスを取っていた。一方、中東の記者などは、ヨルダンの伝統料理マンサフを食べる仕草だと指摘。様々な憶測を呼んでいる。

　イラクはグループステージで日本に2-1で勝利するなど、3連勝で決勝Tに進出。日本戦の2得点はフセインだった。ヨルダンは2月2日にタジキスタンと準々決勝で対戦する。