タイ代表の石井監督が感謝

　日本代表も参加しているサッカーのアジアカップは29日、決勝トーナメント（T）初戦を翌日に控えたタイの石井正忠監督とDFエリアス・ドラが会見した。最後に石井監督が出席者に逆質問する場面も。母国記者は「イシイさんのために着てきた」と粋な行動の理由を明かした。

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　石井監督が気づいた。会見が終わる時、「ちょっと質問なんですけど」と自ら追加で話したいことがあるとアピール。「タイの記者の方だと思うんですけど、僕が長く在籍した鹿島のユニホームを着ているんですね。なんで今日着てきてくれたんですか」と笑顔で質問した。通訳を介し、「イシイさんのために応援して着ました」と答えが返ってきた。

　石井監督は両手を合わせながら「コップンカー（ありがとう）」と満面の笑みで感謝。微笑ましい光景が広がった。タイは30日にウズベキスタンと対戦する。

　現役時代に鹿島でプレーした石井氏は古巣で監督を務め、大宮の監督を経て昨年11月にタイ代表監督に就任した。タイの日本人監督は西野朗氏以来2人目。就任初戦となった今年1月1日の日本との国際親善試合に0-5で敗れた。今大会のタイは2大会連続の決勝T進出。自国開催だった1972年大会3位が大会最高成績だが、無敗でグループステージを突破したのは同国史上初の快挙だった。