8強入りタジキスタン、監督の行動に注目集まる

　日本代表も参加しているサッカーのアジアカップで、タジキスタンの監督が試合後に示した思いやりが称賛を集めている。28日の決勝トーナメント1回戦でPK戦の末UAEに勝利。初出場ながら8強入りを果たした。勝利直後のペタル・シェグルト監督の振る舞いに海外記者が注目。動画を公開すると、海外メディアも「品格ある振る舞いだ」と賛辞を送っている。

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　敬意を忘れなかった。PK戦でUAEを下した直後だった。歓喜に沸く選手や代表スタッフは、勝利の立役者の1人であるGKルスタム・ヤチモフのもとへ一目散に駆けだした。ベンチからピッチに足を踏み入れたシェグルト監督は、自陣のスタッフに抱きつかれながらも、最初に120分間を裁き切った日本の荒木友輔主審と握手。さらに、歓喜の輪に加わるのではなく、敗れてうなだれるUAEの選手たちへ歩みより、健闘を称えるように握手した。

　カタールのサッカー専門サイト「Qフットライブ」のスデシュ・バニヤ記者が自身のX（旧ツイッター）で実際の動画を公開。「なんという男だ！」と礼儀正しい行いを称賛していたが、サッカーの話題を扱う米ポッドキャスト番組「メン・イン・ブレイザーズ」公式Xも「チームと歓喜する前に敵陣を慰めるペタル・シェグルトの品格ある振る舞いだ」と喝采を送っていた。

「Qフットライブ」のアフメド・ハシム記者も自身のXに「ペタル・シェグルトは歴史的で特別な勝利の後、UAEの選手やスタッフと握手した」と記して、敵将パウロ・ベント監督を労う動画を公開。快進撃を続けるタジキスタンで、監督のスポーツマンシップ溢れる行動が称賛を浴びていた。