中国で“神様”ジーコが激怒 日本の運命変えた「PK戦ゴール入れ替え」の裏に敬意欠く敵の挑発【アジアカップ事件簿】
1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦い。これまで数々の事件も起きている。2004年中国大会では、日本ファンの記憶に刻まれる「伝説のPK戦」が繰り広げられた。途中でPK戦を行うゴールが入れ替わり、絶体絶命のところから日本が大逆転勝利を収めた一戦はサッカー史に残る出来事だったが、舞台裏では日本代表の指揮を執っていたジーコ監督が相手の振る舞いに大激怒するシーンもあった。
アジアカップで起こった事件を振り返る
1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦い。これまで数々の事件も起きている。2004年中国大会では、日本ファンの記憶に刻まれる「伝説のPK戦」が繰り広げられた。途中でPK戦を行うゴールが入れ替わり、絶体絶命のところから日本が大逆転勝利を収めた一戦はサッカー史に残る出来事だったが、舞台裏では日本代表の指揮を執っていたジーコ監督が相手の振る舞いに大激怒するシーンもあった。
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2004年7月31日、重慶で行われたヨルダンとの準々決勝は日本にとって“超アウェー”だった。大会前から渦巻いていた中国人ファンによる反日感情が爆発。グループリーグの試合で君が代演奏の際に沸き起こっていた大ブーイングにはジーコ監督も「納得できない」と怒っていたが、重慶という土地柄もあり、この日はさらにエスカレート。スタンドの中国人ファンがほぼすべてヨルダンの応援をする異様な雰囲気の中で試合は始まった。
前半11分に先制を許したものの、3分後にFW鈴木隆行のゴールで同点。その後はヨルダンの固い守りと高速カウンターに苦しめられた。それでも日本は失点せず、120分戦い抜いてPK戦に突入した。
日本は1人目のMF中村俊輔、2人目のMF三都主アレサンドロが立て続けに失敗。ともに踏み込んだ芝の部分がめくれ上がるほど劣悪なピッチ状態だったことで、主将のDF宮本恒靖が主審にPK戦開催のゴールの入れ替えを要求した。これが受け入れられると、絶体絶命の場面でGK川口能活が神懸り的なセーブを見せるなど、日本が大逆転勝利を収めた。
実はこの最中、ヨルダンの1人目がゴールを決めた際に日本を挑発するようなセレブレーションを披露。ゴールが入れ替わった直後の2人目も成功させた後に同様のパフォーマンスを見せた。これに激怒したのがベンチのジーコ監督。「ヨルダンの選手はPK戦の途中で勝った気でいたのだろう。でも、結果はそうならなかった」と試合後は冷静を装ったが、最後まで諦めず、相手へのリスペクトを失わなかった日本の底力が発揮された一戦でもあった。
(THE ANSWER編集部)