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カタール帰化選手には「出場資格がない」と提訴 決着までに1年半かかった異議申し立ての顛末【アジアカップ事件簿】

1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦い。これまで数々の事件も起きている。2019年UAE大会ではカタールの帰化選手をめぐって大揉め。地元UAEが「出場資格がない」と提訴したことに端を発した協議は1年半も続き、スポーツ界における選手の帰化問題が大きくクローズアップされた。

2019年UAE大会で帰化選手をめぐって問題になったカタール代表【写真:Getty Images】
2019年UAE大会で帰化選手をめぐって問題になったカタール代表【写真:Getty Images】

アジアカップで起こった事件を振り返る

 1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも決勝トーナメントの戦いがスタート。日本代表の5度目の優勝にも期待がかかる。アジアの頂点を懸けた戦い。これまで数々の事件も起きている。2019年UAE大会ではカタールの帰化選手をめぐって大揉め。地元UAEが「出場資格がない」と提訴したことに端を発した協議は1年半も続き、スポーツ界における選手の帰化問題が大きくクローズアップされた。


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 2019年UAE大会は、最後の最後に激震が走った。準決勝でカタールに0-4で敗れ、初優勝の夢はついえた地元UAE。だが、試合後UAEサッカー協会はアジアサッカー連盟(AFC)に異議申し立てを行った。その内容は、カタールの2選手が出場資格を満たしていないというものだった。

 カタールFWアルモエズ・アリとDFバサム・アルラウィはそれぞれスーダン、イラク出身でカタールに国籍変更。だがUAE協会は、2人が「選手が国籍を変えて代表戦に出場する場合、選手本人が18歳以降に国籍を変更後の国で最低5年の継続した居住歴を保つ必要がある」という国際サッカー連盟(FIFA)の規約に抵触しているとし、試合後2時間以内にAFCに提訴したという。

 地元メディアだけでなく、海外メディアは「UAEの主張通りの結果なら、カタールが行った試合はすべて没収試合となる」などと報じ、この大会におけるカタールの資格停止や、当面の大会出場禁止といった厳罰にも言及。AFCは決勝直前にこの訴えを棄却し、その後UAE協会はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴していたが、大会から1年半後の8月にCASも訴えを棄却している。

 大会はカタールが決勝で日本に3-1で勝って初優勝。当時のメンバーは同国のアスリート養成機関「アスパイア・アカデミー」出身者が13人もいた構成で、2000年代半ばに見られた海外有力選手の帰化戦略は大幅に減少していた。カタールにとってスポーツ強化の転換期となったことを示した大会でもあった。

(THE ANSWER編集部)


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