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月1~2kgで「太った!」と焦る女子選手 生理前に増える体重は「あまり気にしないで」

スポーツを習い始めたばかりの小学生、部活に打ち込む中高生、それぞれの高みを目指して競技を続ける大学生やトップカテゴリーの選手。すべての女子選手たちへ届ける「THE ANSWER」の連載「女性アスリートのカラダの学校」。小学生からオリンピアンまで指導する須永美歌子先生が、体やコンディショニングに関する疑問や悩みに答えます。第8回は「月経サイクルで変動する体重」について。

第8回は「月経サイクルで変動する体重」について(写真はイメージです)
第8回は「月経サイクルで変動する体重」について(写真はイメージです)

連載「女性アスリートのカラダの学校」第8回―月経サイクルで変動する体重

 スポーツを習い始めたばかりの小学生、部活に打ち込む中高生、それぞれの高みを目指して競技を続ける大学生やトップカテゴリーの選手。すべての女子選手たちへ届ける「THE ANSWER」の連載「女性アスリートのカラダの学校」。小学生からオリンピアンまで指導する須永美歌子先生が、体やコンディショニングに関する疑問や悩みに答えます。第8回は「月経サイクルで変動する体重」について。

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 学生アスリートをみてきた経験上、男性よりも女性アスリートのほうが、たった1kgの体重でも変動を気にする傾向が強いと感じます。大げさな話ではなく、体重が1kg増えただけで、「絶食する」「水も飲みたくない」という選手は少なくありません。

 しかし、成長期のアスリートであれば、身長が伸びて体重が増加するのは当然です。また、トレーニングで筋肉量が増えても体重は増加します。そして、女性はそもそも月経のサイクルに伴い、月1~2kg程度は体重が変動しやすい側面があります。

 体重が増加しやすいのは、女性ホルモンの分泌が活発になる生理前から、生理中にかけてです。女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)には、体内に水分をため込む作用があるため、水分量が増えて体重が重くなる、という仕組みです。

 急に1~2kgの体重が増えるため「太った!」と焦る選手がいますが、増えたのは体脂肪ではなく、水分。「太った」わけではありません。体脂肪や筋肉は食事、運動、環境と様々な要因が作用して増減するため、増える時も時間がかかります。一方、水分は簡単に増えて、簡単に落ちる。ですから減量などしなくても生理が終わって1週間もすれば、自然と体から水分が抜け、体重もガクッと落ちていきます。

 とはいえ、アスリートにとっては1~2kgの体重変化も、心身への影響が大きいことも確かです。

 以前、体育系女子大生に対し、「日常生活や試合に影響を及ぼす月経前の変化」を調査したことがありました(回答者1771人、複数回答)。その結果、食欲の増加(61.7%)、イライラ(53.9%)、乳房や腹部が張る(47.7%)、体重増加(36.4%)の順に回答が多く、体重に関連するものが上位を占めています。

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須永 美歌子

日本体育大学教授、博士(医学)。日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)、日本陸上競技連盟科学委員、日本体力医学会理事。運動時生理反応の男女差や月経周期の影響を考慮し、女性のための効率的なコンディショニング法やトレーニングプログラムの開発を目指し研究に取り組む。大学・大学院で教鞭を執るほか、専門の運動生理学、トレーニング科学の見地から、女性トップアスリートやコーチを指導。著書に『女性アスリートの教科書』(主婦の友社)、『1から学ぶスポーツ生理学』(ナップ)

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビューや健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌などで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

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