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プロ経験なしでコーチに? 野球のAI化が球児に与える影響は… 専門家が語る見通し

広島東洋カープの石井ヘッドトレーナー【写真:荒川祐史】
広島東洋カープの石井ヘッドトレーナー【写真:荒川祐史】

データサイエンスによるコーチングが、球児の傷害予防に役立つ日も近い

 人は身体の動きを、自分自身の感覚で習得していきます。ひとつの方法として、コーチングされた動きをビデオで確認しながら、実際の動きと自分の身体感覚とをフィットさせていくというやり方があります。これに加えて、自分自身で映像とデータを合わせて見ながら感覚を掴んでいけるような環境整備も進みつつあります。

 もちろん日本のプロ野球チームも同じように進化しています。AIも「第3次AIブーム」と言われていますが、こうした動きもブームで終わるのか、さらに大きく進化していくのか興味深いところです。

 データサイエンスはともかく、スポーツの種類や競技レベルに限らず、自分自身の感覚と実際の映像を見ながら、身体動作をフィットさせていくという手法は、パフォーマンス向上にはとても有効な手段です。

 そして、この技術が傷害予防にも役立つ日も近いでしょう。計測されたデータから、選手の疲労度や傷病リスクを導き出すことが、当たり前になってくると思います。それにより、経験値や感覚だけではなく、データに基づいた指導やエクササイズも可能になると期待しています。もちろんデータだけに偏ってしまうことには注意が必要だと思いますが、近い将来はAIがトレーナーに近い役割を担うようになるかもしれません。

(石井 雅也 / Masaya Ishii)

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石井雅也

1965年9月3日、広島県生まれ。株式会社広島東洋カープトレーナー部長、ヘッドトレーナー、日本プロ野球トレーナー協会会長。広島東洋カープ、エグザス治療院、JTサンダース、ピープル(現コナミスポーツ)競泳選手パーソナルトレーナー等を経て現在は広島東洋カープトレーナー部長。選手たちの体を支え、2016年からのリーグ3連覇に大きく貢献する。

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