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「筋トレのやりすぎは背が伸びない」は本当か よく聞く“筋肉都市伝説”が生まれるワケ

早すぎる筋トレの目覚めは要注意「体をデカくするだけが正解ではありません」

 さて、思春期以降の体、だいたい高校2~3年生になると、筋肉をデカくするトレーニング(限界まで筋肉を追い込む、いわゆるオールアウトするようなトレーニング)の成果を得やすくなります。非常に稀ではありますが、肉体的・精神的な才能がある高校生であれば、日本のトップクラスのボディビルダーに近い体に作り込める子もいます。

 しかし、早すぎる筋トレへの目覚めは、間違えるとコミュ障になる可能性もあるので要注意です。高校2~3年生ぐらいですと、やったらやっただけ結果が出るようになりますし、面白くなってハマってしまう人はいると思います。しかし、筋トレは誰とも会話しなくてもできてしまう運動であり、ボディビルは練習相手がいなくてもできる競技です。つまり人と一緒に頑張るとか、練習相手に感謝をするというような、心の成熟を育む事にはつながりにくいかもしれません。

 もちろん、副次的には人とのコミュニケーション要素もあります。日体大にもバーバルクラブという部活動があり、そこには多くの同志がいます。ジムやSNS上で、筋トレ仲間同士の交流もあるでしょう。とはいえ、人ではなく筋肉と向き合うのが基本ですから、コミュニケーション能力の向上はほっておいても期待できるものではありません。

 筋トレを突き詰めるようになると、ひたすら己の肉体のみと向き合う生活を送るようになる人もいます。自分のプランに沿った食事と肉体改造のためのルーティンが最優先になり、友達との遊びも、メシ会もすべて断り、毎日、トレーニングにいそしむようになる。もちろん、人生を送る中で様々な学びと経験を経て、そこにたどり着くのはいいと思います。大人であれば「とにかくステージで輝ければいい」という選択も、いろいろわかった上でアリでしょう。

 しかし、思春期に筋トレを追求していった結果、図らずも人間関係を築けなくなってしまうのはツライ。自ら狙っていないのであれば、思春期にそのような人生は送って欲しくないなと思います。

 筋トレにハマることは否定しませんが、同時にスポーツもやるといいでしょう。筋トレの成果を競技にも生かせるだろうし、メンタル面の成長にもつながります。野球やサッカーといったチームスポーツに限らず、柔道のような個人種目でもいい。個人種目も練習相手がいなければ練習ができないので、人との関係性を学べますからね。

 思春期までに学び得たものは、後々、社会での生き方にもつながります。体をデカくするだけが正解ではありません。心もデカくしろ!

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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岡田 隆

1980年、愛知県生まれ。日体大准教授、柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。16年リオデジャネイロ五輪では、柔道7階級のメダル制覇に貢献。大学で教鞭を執りつつ、骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌などメディアでも活躍。トレーニング科学からボディメーク、健康、ダイエットなど幅広いテーマで情報を発信する。また、現役ボディビルダーでもあり、2016年に日本社会人ボディビル選手権大会で優勝。「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」「HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング」(ともにサンマーク出版)他、著書多数。バズーカ岡田公式サイトhttps://bazooka-okada.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビューや健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌などで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

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