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【#キミとONETEAM】「いま自分がやるべきことを見つけるため、少し先を見つめよう」―7人制日本代表・林大成

ステップを解説する林さん(YouTubeより)
ステップを解説する林さん(YouTubeより)

東京五輪で魅せたい姿「ステップで会場を沸かせたい」

 昨年のラグビーW杯で日本代表が活躍している姿は純粋にかっこいいと思ったし、国民の感情をあれだけ揺るがしたというのは、ラグビーが生み出せる価値だと思います。日本代表が世界で活躍することで、いまの子どもたちが描く夢や目標は変わってくると思います。

 僕が中学生の時、ラグビーで世界一を目指している人はいなかったと思います。いまは「夢は日本代表で世界一」といっても全然不思議じゃない。それは日本代表が活躍したから。希望を生めるというのは、代表としての仕事として素晴らしいと思うし、子どもがどれだけ大きい夢を描いても、もう笑われるものではありません。

 東京五輪の7人制ラグビーで僕が活躍するためには、まだまだ伸ばせる部分はいくらでもあると思います。1人でできる練習は少なくない。でも、できる範囲の中でやる人とやらない人が出てくると思います。この時期は、人と差をつけるチャンスでもある。できる範囲の中でどれだけできるか、難しい問題ではあるんですけど、いま取り組める人がチャンスをものにすると思います。

 僕に対して、ステップの期待感は高まっていることは実感しています。ステップ動画を配信し始めた頃は、僕よりステップがうまい人も山ほどいました。人に見せられるレベルではなく、「ステップの人」的なキャラで名前だけ先行した部分はあったと思います。でも、実力が徐々についてきた。試合で無理に駆使してとは思わないですが、やっぱりステップで会場を沸かせたいですね。

 7人制ラグビーは、盛り上がる周期が早い競技です。7分×2しかないけど、15人制と同じだけのスコアが入ります。見せ場が早く回っているのが、15人制とちょっと違った楽しさだと思います。もちろん、どんなスポーツでも心打たれるシーンというのはありますが、観客の雰囲気も全然違いますし、セブンズはより「楽しい」と感じるものだと思います。

 五輪は1年延期になりましたが、活動を広げて注目を高めるだとか、自分の価値を高めていく部分に関しては、時間があってもいいことだと思います。東京五輪は夢の舞台でもありますが、そこでは終わらない。僕はプロで、7人制ラグビーをやっているので、五輪という舞台がラグビーブームだけに頼った熱ではなく、自分自身が熱や注目をもってやっていきたいと思っています。

【#きょうのトライ「いつもより少し先、1~2年後の自分の姿を見つめよう」】

 新型コロナウイルスの終息は、いつになるかわかりません。大会がなくなった人もいるでしょうし、高校、中学の最後の大会があるかどうかわからないという選手もいると思います。僕も、いつ自分の舞台があるかわからない状況です。

 そんな中で、モチベーションを高く保つのは難しいと思います。1年後や2年後、いつも見ている少し先を見ることで、自分のやるべきこと、やりたいことが見つかると思います。いまは目の前が見づらい状況なので、少し先を見て、自分がなっていたい姿を見ることで、今やるべきことが生まれると思います。そこに向けてやりたいこと、やるべきだと思うこと、こうなっていたいと思う姿に向けてのアプローチを、小さいことでもいいからやってほしいなと思います。

■林 大成(はやし・たいせい)

 1992年6月27日生まれ、大阪府出身。東海大仰星では全国8強を経験し、U17日本代表にも選出された。東海大では主将として全国4強入り。2015年にキヤノンに入団。2018年に退団、日本ラグビーフットボール協会と7人制日本代表チーム専任選手契約した。176センチ、85キロ。

(次回はサントリー・梶村祐介さんが登場)

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(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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