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【#キミとONETEAM】「僕らの強みは頭を使うこと。まさに今、問われている」―慶大ラグビー部主将・相部開哉

新型コロナウイルスの感染拡大により、昨秋のワールドカップ(W杯)で空前のブームが巻き起こったラグビー界も大きな影響を受けた。1月に開幕したトップリーグがシーズン途中で中止。1試合の観客最多動員を記録する試合も生まれるなど、W杯から続いていた盛り上がりが予期せぬ形で途絶えてしまった。

慶大ラグビー部で主将を務める相部開哉さん【写真:本人提供】
慶大ラグビー部で主将を務める相部開哉さん【写真:本人提供】

子どもたちともう一度「ONE TEAM」に―「ラグビー選手から午前9時のメッセージ」第22回

 新型コロナウイルスの感染拡大により、昨秋のワールドカップ(W杯)で空前のブームが巻き起こったラグビー界も大きな影響を受けた。1月に開幕したトップリーグがシーズン途中で中止。1試合の観客最多動員を記録する試合も生まれるなど、W杯から続いていた盛り上がりが予期せぬ形で途絶えてしまった。

【注目】現役、OB、指導者ら豪華メンバーが連日登場 ラグビー連載「#キミとONETEAM」全一覧はこちらから

 もっとプレーを見せたかった選手、プレーを見たかった子どもたち。距離が遠くなってしまったいま、「THE ANSWER」はラグビー界がもう一度、子どもたちと一つになれることを願って、「#キミとONE TEAM」と題した連載をお届けしている。

 元日本代表主将の菊谷崇さんと廣瀬俊朗さんが発起人となり、多くの現役、OB、指導者らが賛同。いま抱えている思いとともに、全国の子どもたちに向けたメッセージを送る。また、記事は連日午前9時に配信。「#きょうのトライ」として、学校が休校となっている子どもたちにきょう1日を使い、やってほしいことを提案する。

 第22回は今企画で唯一の大学生、慶大で主将を務める相部開哉さん。創部121年の歴史を誇り、日本で最初のラグビーチームといわれる伝統校を率いる21歳は、大学ラグビーが置かれた現状などを紹介し、ラグビー人生の集大成となる残り半年間あまりに対する思いを明かした。

 ◇ ◇ ◇

 慶應義塾大学體育會蹴球(たいいくかい・しゅうきゅう)部主将の相部開哉といいます。僕たちがプレーしている大学ラグビーも新型コロナウイルス感染拡大の影響により、春シーズンの試合は公式戦、練習試合を含め、すべてなくなってしまいました。

 慶應では3月下旬から活動を自粛し、グラウンド、ウェート場などの学校の施設はすべて使用禁止。僕は朝にランニングしているほか、ゴムチューブ、ダンベルなど自分が持っている器具でできるだけ体力を落とさないようにやれることをやっています。授業も4月30日から1か月オンライン授業となり、先生たちも試行錯誤して授業をしてくれています。他校も同じような状況です。

 正直、先が見えずに少しネガティブになることもありました。僕らの場合は昨年、目標にしていた大学選手権に出られず、例年なら12月末まで続くシーズンが12月頭で終わってしまいました。この結果を受けて、僕らの代は通常1か月くらいあるオフを取らずに練習を続け、3月まで4か月間やってきました。地道に積み上げたものがなくなってしまうのではないかと不安になりました。

 大学ラグビー全体で言えば、選手の進路に影響する部分もあります。社会人で続ける選手はだいたい3年生でチームが決まるもの。まだ企業にアピールし、チャンスを待っている選手もいます。そういう場がなくなってしまったこと。また、僕の2歳下の世代はU-20日本代表の活動が中止に。こういう経歴を一つの指標として見る企業もあるので、下の世代も影響があるかもしれません。

 ただ、キャプテンとして「今しかできないことをやろう」とチームで話し合い、前向きに取り組んでいます。慶應にはおよそ150人いて、僕1人ではまとめ切れません。その分、フォワード、バックスなどそれぞれのカテゴリーにリーダーがいるので、まずは彼らとコミュニケーションを取って、Zoomなどを使ってミーティングを実施。そこに自分も参加し、意思疎通を図っています。

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