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4年前の“伝説の選択”から一歩先へ 伊藤鐘史が託す夢「8強に必ず行くマインドで」

伊藤鐘史氏が日本大会で最も注目する選手とは【写真:吉田宏】
伊藤鐘史氏が日本大会で最も注目する選手とは【写真:吉田宏】

不動のSO田村が狙われるのは当然、不測の事態への備えも必要

 この判断力こそ、前回ワールドカップで、伊藤氏らメンバーが最後の1年で取り組んだものだった。

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「エディー時代は、毎年テーマがあった。最初の2年でエディーが土台を作り上げて、3年目でなんとか、それを選手がイメージできていた。そして4年目に、リーダー陣が『最後は主体性を磨いてくれ』と言われたんです。ワールドカップで勝つチームには、自主性、主体性が欠かせないと言われてね。でも、僕らの時代は、あくまでもコーチが準備したことの範囲内での自主性だった。今の選手たちのほうが、さらに主体的に話し合い、取り組んでいるから、瞬時にいい判断、反応ができて、ああいうトライが取れたはずです」

 日本大会で最も注目するのは、前出したSO田村だという。いまや不動の司令塔として君臨する田村だが、伊藤氏の胸中には期待と不安が混ざり合う。

「いまやジャパンの中心選手。でも、彼が活躍すればするほど、対戦相手のマークも厳しくなる。田村が本当に日本に欠かせない選手なら、その選手にけがをさせてでもプレッシャーをかけるのは、テストマッチでは当然のこと。田村が不在になることで勝てるのなら、どのチームも狙ってくる。ワールドカップで勝ち進むためには、不測の事態の対策は不可欠です。2番手のSOは松田力也が有力ですが、もっと試合経験を積ませておくべきだったと思います」

 徹底して田村を起用してきたことが、吉と出るか、凶と出るかは、まさに神のみぞ知るところだ。

 15年大会からの進化を認める日本代表のプール戦(1次リーグ)について、伊藤氏の予想は強気だ。

「希望も含めてですけど、3勝1分けでいってほしい。アイルランドに引き分けで、後はすべて勝つ。それくらいの意気込みでいかないとアカンなと思います」

 アイルランド、スコットランドという“2強”に勝つのは容易ではないが、高い理想が、いまや夢物語ではない状況まで日本代表の強化は進んでいる。だからこそ、伊藤氏は4年前からさらに進化したマインドセットを選手に求める。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。W杯は1999、2003、07、11、15年と5大会連続で取材。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。

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