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“復興の街”釜石に流れた君が代 日本を後押しした「熱」と、歴史的1勝の意味

現地在住の元代表NO8も感激「本当に夢のような話です」

 観衆は1万3135人。仮設を含めた1万6000席が完売していたはずが、一部に空席があったのは残念だったが、スタンドは日本代表の1プレー1プレーに歓声が沸き、負傷退場するフィジー選手にも労いの拍手が沸いた。ワールドカップのチケットは手に入らなかったが、せっかくなら代表戦は見たいという地元住民もいれば、ラグビーの文化を知る人たちも集まっていた。

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 2011年に神戸製鋼を退団して、震災直後の釜石に移り住んだ元日本代表NO8伊藤剛臣は「11年にあんな状態だった釜石で、テストマッチが行われ、ワールドカップが開かれる。本当に夢のような話です。このスタジアムも素晴らしい」とスタジアムを見渡した。神戸製鋼時代に阪神大震災を経験した伊藤には、眩いばかりの光景だった。

 会場までの一般車両を制限したパーク・アンド・ライドや、入場者の荷物に危険物がないかを調べるセキュリティー・チェック、そして市内業者によるケータリングなど、ワールドカップ本番を想定した中で行われた代表戦だったが、大きなトラブルはなくノーサイドを迎えた。

 取材を終えてスタジアムを出ると、何台ものトラックや、様々な大会スタッフを輸送するバスなど多くの大型車両も撤収の準備に入っていた。この日本大会最少規模のスタジアムであっても大掛かりな国際イベントなのだと再認識させられ、同時に桜庭GMに以前聞いた話を思い出した。

「ワールドカップにかかわることが、日本や釜石の将来、未来につながってくると思います。観客として、スタッフとして、何らかの形でかかわることで得られる貢献感が、それぞれの自信になって、つながっていくんじゃないかなと思うんです。特に地方ってどんどん人口が減っていく。そういう中で、地方の可能性ということへ、ワールドカップを通して自信を持つことができるんじゃないかと思います」

 選手たちの、釜石の人たちの、様々な思いが混ざり合い、“復興”と名付けられたスタジアムを舞台に叶えられた勝利という夢。

 でも、ここは頂上ではない。

 この1勝を次のチャレンジのパワーに代えて、日本代表も釜石市民も、実現することが難しいといわれてきた大きく険しい山の頂を目指す。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。W杯は1999、2003、07、11、15年と5大会連続で取材。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。

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