今大会5点目で得点ランク独走、24歳未満でW杯9得点は史上最多

　サッカーのカタール・ワールドカップ（W杯）は4日（日本時間5日）、決勝トーナメント1回戦でフランスがポーランドを3-1で下し、8強進出を決めた。エースFWキリアン・エムバペは2得点を挙げ、得点ランクを独走する今大会5点目。さらに23歳の若さでアルゼンチンFWリオネル・メッシらと並ぶW杯通算9得点に伸ばし、海外メディアも「メッシと同じゴール数だが、3大会少ない」など衝撃を受けた様子だ。

【特集】初代金メダリストが次世代に繋ぐサポートの輪「夢を持ってくれたら」　/　スケートボード・堀米雄斗選手インタビュー（GROWINGへ）

　フランスの至宝が衝撃を演じた。1-0とリードした後半29分、速攻からフリーの状態でペナルティエリア左でパスを受けたエムバペ。すると、強烈なシュートをニアサイドの上をぶち抜き、追加点を奪った。さらに後半アディショナルタイムに突入すると、左サイドを敵陣深くえぐったテュラムから再びペナルティエリア左でパスを受けた。今度はGKの手をかすめてファーサイドに叩き込み、絶妙なシュートコントロールでこの日2点目を奪った。

　圧巻のゴラッソ2発で今大会5点目。3得点で並んでいたアルゼンチンFWリオネル・メッシらを一気に引き離し、単独トップになった。さらに前回ロシア大会の4得点と合わせ、通算9得点に。衝撃的な活躍に、ツイッター上では海外記者らも驚きの声を上げている。

　ドイツのフリーランスのスポーツジャーナリスト、アレックス・トルイカ氏は「キリアン・エムバペはクローゼのW杯ゴール記録を簡単に塗り替えるだろう」と自国のレジェンドFWミロスラフ・クローゼが持つ大会歴代通算16得点の記録を上回ると断言した。

　イタリアのサッカージャーナリスト、ファブリシオ・ロマーノ氏も「W杯2大会で9ゴール。ディエゴ・マラドーナ、クリスティアーノ・ロナウド、スアレス、ネイマール、ティエリ・アンリ、リバウド、ケンペス……などといったレジェンドよりも多い。リオネル・メッシと同じゴール数――だが、アルゼンチンのスターよりも3大会少ない」と記録の価値を強調。「……そしてまだ続く。彼は23歳だ」と絶賛した。

　また、米スポーツ専門局「ESPN」のサッカー専門アカウント「ESPN FC」は「キリアン・エムバペはペレを抜き、24歳になるまでの男子選手によるW杯最多ゴール（8）を記録した」と報じており、歴史的な活躍ぶりを特筆。今大会も決勝まで進出すれば、あと3試合ある。いったいどこまで記録を伸ばすのか。新時代のストライカーへの注目は尽きない。