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新体操の名門復活 鹿児島純心女子は“妥協”しない、目指すのはノーミスの“さらに先”

誰でも、苦しいときには言い訳が頭を過ぎる。そして、一瞬の妥協が、夢や目標を見据える視線をゆがめてしまう。令和元年のインターハイである「南部九州総体2019」の新体操競技は6日、鹿児島アリーナで開幕する。女子団体に出場する鹿児島純心女子高校は、そのゆがみと戦い、高みに向かう努力をしてきた。

鹿児島純心女子高校は見る人の心に届く演技を目指す【写真:平野貴也】
鹿児島純心女子高校は見る人の心に届く演技を目指す【写真:平野貴也】

インターハイ新体操は6日開幕、地元での大会に意気込み「演技で感謝を伝えたい」

 誰でも、苦しいときには言い訳が頭を過ぎる。そして、一瞬の妥協が、夢や目標を見据える視線をゆがめてしまう。令和元年のインターハイである「南部九州総体2019」の新体操競技は6日、鹿児島アリーナで開幕する。女子団体に出場する鹿児島純心女子高校は、そのゆがみと戦い、高みに向かう努力をしてきた。

 目指すのは、技を成功させるだけでなく、見る人の心に届く演技だ。栗山菜々緒監督は「試合のプレッシャーはあると思いますけど、その中でも、伝わる演技、表現にこだわっています。見る人が引き込まれるような演技を目指したい」と話した。チームは、校内合宿で力をつけて来た。定番となっているのが、演技を3本連続でミスなく続けるメニューだ。演技は、2分30秒ほどだが、全身を使う動作は疲れやすく、フープやクラブを足で遠くへ投げ渡す動作もあり、難しい。一度でもミスが生まれれば、最初からやり直し。繰り返せば、体力も集中力も削られる。

 春の合宿で3本連続で成功した際、栗山監督が評価をしないという出来事があった。選手は「何がいけないのか」と聞きに行ったが、突っぱねられた。チームの雰囲気は悪くなり、練習は思うように進まない。誰も望まない事態だったが、その中で気付いたことがあった。

 チームリーダーを務める光成和佳奈(2年)は「元々、3本やるのは、この1本ができれば自信を持って試合に臨めるという演技を求めてやるもの。でも、あのときの3本目は、意地で手具を取って、とりあえずノーミスにしたという演技。(先生の)正解を求めてしまって、自分たちで細かいところまでこだわる意識がなくなっていました」と振り返った。

 より美しい動作、姿勢にこだわることで、目標を見据え直し、底力をつけてきた。5月18日、全国大会の予選を兼ねた鹿児島県大会では、フープが手を離れてしまうなどミスが出たが、19.150点で2連覇を果たした。チームで力をつけてきた成果だが、目標を追求する姿勢を学んだチームは、もちろん満足しなかった。

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