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【剣道】無敵の“女子高生剣士”が大輪の花 妹尾舞香が「本物の姉妹のような絆」で2冠

高校生で唯一日本代表選出の逸材「世界大会でも自分の剣道を」

 1勝リード許して迎えた大将戦。相手大将は同じ福岡出身で何度も竹刀を交えてきた柿元冴月(2年)だ。果敢に前に出てくる剣風の柿元に対し、妹尾は「打たせないで、狙えるところできっちりと一本を決めていく自分の剣道」で動じることなく、機を見据えてメンを打ち込み一本勝ち。代表戦でも、延長でひき面を決めて、大将としての役割と果たした。

「キャプテンで、大将もさせていただいていたので、自分のことだけじゃなく中村学園を日本一にするという気持ちがずっとあった。最後に中村学園の一本を取ることができてうれしいし、ホッとしています。本物の姉妹のような絆が最後の一本につながりました。本当に最高のチームです」(妹尾)

「努力の上に花が咲く」という校訓のもと、「特別なことじゃなくて、毎日の稽古の積み重ね。キツい時でも仲間たちと声を掛け合って妥協せずにやってきたことが、この結果に結びついた」と晴れやかに語る妹尾。

 選抜大会、玉竜旗大会と合わせ2連続での高校3冠の偉業にも、「一つひとつの大会を優勝しようとやってきた。結果的に3つ穫れていた感じで、まだ実感がない」とあくまで目の前の一戦を積み重ねてきた結果だと強調する。

 終わってみれば、妹尾はこの日戦った8戦全てに勝利。世界剣道選手権の日本代表に高校生で唯一選出された逸材は、他を寄せ付けない圧倒的な輝きを放った。

「(9月の)世界大会でも、自分の剣道を思い切って出していきたい」。無敵の女子高生剣士は、次は世界で大輪の花を咲かせる。

(山田 智子 / Tomoko Yamada)

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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