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【バスケ】歴史作った四日市商、エース不在が奏功“全員バスケ”で旋風「冬こそ日本一へ」

四日市商(三重)が、「走る、守る、粘る」バスケでチームの歴史を塗り替えた。

ベスト4へ駆け上がった四日市商【写真:山田智子】
ベスト4へ駆け上がった四日市商【写真:山田智子】

インターハイ女子バスケ準決勝、公立勢7年ぶり4強の四日市商は桜花学園に敗戦

 四日市商(三重)が、「走る、守る、粘る」バスケでチームの歴史を塗り替えた。全国高校総体(インターハイ)、四日市商は3回戦で第2シードの大阪薫英女学院(大阪)に、残り27秒から逆転勝利を収めて勢いに乗ると、続く準々決勝でも、東京成徳大高(東京)を第4Pで逆転。チームの目標であり、“泗商(ししょう)”史上最高となるベスト4へと駆け上がった。インターハイ女子バスケット競技で公立高校がベスト4入りを果たすのは、第64回大会(2011年)で優勝した金沢総合(神奈川)以来7年ぶりだ。

「メダルをもらうのはバスケットボール人生で初めてです。重いですね」

 準決勝で桜花学園(愛知)に敗れたが、キャプテンの井谷彩良(3年)は取材中ずっと愛しそうにメダルを抱え、その感触を確かめていた。「今までに見たことのない景色が見られてうれしい。でもここで満足することなく、もっと上を目指したいです」

「このチームは絶対的なエースはいないが、逆にどこからでも点が取れる。(相手にとって)ここを捨てていいというチームになっていない」と横山俊幸コーチは『全員バスケット』を快進撃の要因のひとつに挙げる。事実、1回戦、2回戦は5人が二桁得点、準決勝でも、15得点12リバウンドをマークしたキャプテンの井谷を筆頭に、4人が二桁得点を記録した。

 14得点15リバウンドを奪った堀江ゆうみ(3年)も「3年生はキャプテンシーのある人がいない。だからこそ全員がキャプテンという気持ちでやることで、こういうチーム力が生まれたんだと思う」と分析する。

 その中でも、やはり中心はキャプテンの井谷だった。「普段は、キャプテンシーがなく、怒られてばかりの3年生の中でも、一番頼りない」(堀江)と評される井谷だが、コートの中では一変。強気のプレーでチームを牽引する。

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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