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“負のスパイラル”を招く夏バテ 「食欲がないから」に効果的な栄養のある献立は

食欲がないときは補食でカバー…おにぎりやバナナ、栄養補助食品を活用

【① 温かい汁物を食べる】
 暑いときはどうしても、冷たい飲み物や食べ物を好みます。しかし、バスや電車、学校や家など屋内にいる間、クーラーに当たっていた体は冷え切っています。胃の中に冷たいものを入れれば、体は内側からも外側からも、キンキンに冷やされます。冷たい刺激は内臓に負担をかけ、消化吸収や血流循環の低下につながります。すると食欲不振、体調不良、代謝の低下を招き、いつまでたっても食欲が出ません。

 暑いときこそ、温かく、消化に良いものを選びます。例えば、温かいうどんや鍋ものなどはとてもおすすめ。また、食事の際は温かい味噌汁やスープを必ずつけましょう。

【②胃腸に優しい食材・調理法を選ぶ】
 調理方法や食材も賢く選択。まず鶏のから揚げや豚カツなど油っこいおかずは消化に時間がかかるので控えめにしましょう。胃腸に優しい食材といえばネバネバ食品。オクラや山芋といったネバネバ食品は、胃の粘膜を護する働きがあります。また、消化をサポートする酵素が豊富な食材もいい。野菜であれば大根や生姜、果物ならばパイナップルが豊富です。

 スポーツ選手も、食欲がないときは補食で必要なエネルギーや栄養素を補います。1回の食事で十分な量を食べられないときは、おにぎりやバナナ、栄養補助食品を補食として摂り、食事と補食で1日5、6回に分けて食べるといいでしょう。

 食欲が落ちているときに、「いいから食べなさい!」と押し付けるだけでは、子供たちも箸が進みません。「食べられるものを少しずつでいいから、何回かに分けて食べよう」などの声かけも必要。温かいもの、胃腸に優しいものを少し食べ始めると、自然と食欲も戻ります。

<夏場の体を元気にする胃腸に優しい食材>
・ネバネバ食品
オクラ、やまいも、納豆、なめこ、里芋、モロヘイヤ、明日葉
・酵素が豊富
大根、しょうが、キャベツ、かぶ、玉ねぎ、パイナップル、パパイヤ、キウイ、りんご、バナナ

【了】

長島恭子●文 text by Kyoto Nagashima

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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