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異色の25歳“校長”が挑む育成革命 高校サッカー強豪校の課題補う理想の環境とは

在籍する3年間を「サッカー漬けにしない」取り組み

 それに対し一般的な強豪校の部活の現状を見れば、授業を終え夕刻から夜にかけてトレーニングをするので、とりわけ寮生の場合は、食事、入浴に加え、掃除、洗濯などの雑用までこなすと就寝する頃には12時を回る。さらに早朝練習が入るケースも多く、選手たちは慢性的に睡魔や疲労と戦い続ける。これは栄養と休養が生命線になる成長期と矛盾した悪習とも言える。

 理想の環境を整え、サッカーに集中しながら、効率的に卒業単位を取得する。しかも在籍する3年間は決してサッカー漬けではなく、各界のトップランナーを招くセミナーでは「人生設計に向けての軸を作ってもらう」(上船)プランも固めている。

 成功すればモデルケースとして、日本スポーツ界に新しいトレンドを生みだす可能性を秘めている。(文中敬称略)

(第2回へ続く)

(加部 究 / Kiwamu Kabe)

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近、選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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