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【One Rugbyの絆】15人制でも7人制でもない「10人制ラグビー」とは… 「一番いいバランスを持つ」

日本ラグビー界に新たなうねりを起こすべく立ち上がった「NPO法人One Rugby」。元日本代表主将の廣瀬俊朗氏が代表理事を務める団体では、15人制や7人制(セブンズ)、車いすラグビーといった一般になじみのあるものから、10人制ラグビー、デフラグビー、ブラインドラグビー、タッチラグビー、タグフットボール、ビーチラグビーまで、「ラグビー」に分類されるあらゆる競技が協力し、競技の持つ魅力を広く社会に伝えていくことを目的とする。

10人制ラグビーの普及に尽力する井上誠三さん【写真:本人提供】
10人制ラグビーの普及に尽力する井上誠三さん【写真:本人提供】

「One Rugbyの絆」連載第2回、10人制ラグビー協会・井上誠三さんに聞く魅力

 日本ラグビー界に新たなうねりを起こすべく立ち上がった「NPO法人One Rugby」。元日本代表主将の廣瀬俊朗氏が代表理事を務める団体では、15人制や7人制(セブンズ)、車いすラグビーといった一般になじみのあるものから、10人制ラグビー、デフラグビー、ブラインドラグビー、タッチラグビー、タグフットボール、ビーチラグビーまで、「ラグビー」に分類されるあらゆる競技が協力し、競技の持つ魅力を広く社会に伝えていくことを目的とする。

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「One for all, all for one」の精神で1つのボールを全員でゴールまで運び、試合終了の笛が鳴れば、敵味方関係なく互いの健闘を称え合う。ダイバーシティ=多様性のスポーツと言われるラグビーが、現代社会に提供できる価値は多い。「THE ANSWER」では、「One Rugby」を通じてラグビー界、そして社会が一つになれることを願い、それぞれのラグビーが持つ魅力を伝える「One Rugbyの絆」連載をお届けしている。

 第2回は、15人制やセブンズと同じ、フルコンタクトで行われる10人制ラグビーだ。2019年に協会を立ち上げ、日本での競技普及に尽力する井上誠三さんに話を聞いた。

 ◇ ◇ ◇

 10人制ラグビー(テンズ)と聞いて、ピンと来る人はまだ少ないかもしれない。1967年にマレーシアで生まれたテンズは東南アジアで人気が高く、南アフリカ、オーストラリア、ヨーロッパなどで拡大。15人制やセブンズと同じフルコンタクトで行われ、国際統轄団体「ワールドラグビー」がルールを制定している。

 FW(フォワード)5人、BK(バックス)5人の10人がフィールドに立ち、スクラムで押し合ったりボールをBKに展開したり、より15人制に近い勝負の駆け引きが楽しめる。だが、試合時間は前後半それぞれ10分ずつ。試合はよりセブンズに近いスピーディな展開で、観る者を飽きさせない。

「コンタクトラグビーの中で、一番いいバランスを持っているのがテンズなのかなと思っています。15人制はどうしてもコンタクトが多いので、フィジカルの強さが求められる。セブンズだと、今度はBKがメインになるのでスピードやステップといったキレの部分がクローズアップされがちになる。でも、テンズだとFWはFWで激しいヒットも必要だし、グラウンドのスペースは15人制よりもあるので、スピードを生かしたポジショニングが求められるんですよね。だから、実はオーソドックスなラグビーを全員が無駄なくできる感覚があります」

 テンズの魅力について、こう語る井上さんも元々は15人制をプレー。その後は関西を拠点に、ビーチラグビーを中心に広くラグビーの普及に努めていた。テンズに出会ったのは、5年ほど前のこと。「東南アジアに駐在していた人に、海外にこういうラグビーがあるからぜひ一緒にやりましょう、と誘われたのがきっかけです」と振り返る。

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