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「ヒーローになれるチャンス」 元ラグビー日本代表らが石巻工でオンライン「夢応援」

外に視野を広げる大切さについてアドバイスを送った【写真:編集部】
外に視野を広げる大切さについてアドバイスを送った【写真:編集部】

「現状把握」から「視点を外に」、ディスカッションから始まる目標設定

 最初のステップとして、現状を把握するための近況報告から始めた。4月は怠惰な日々を過ごしたという菊谷氏は、5月に入るとオンライン講習やオンラインレッスンを企画。自宅にトレーニング機器も導入し、今では毎日忙しく過ごしているという。トップリーグが中止となった天野は、自宅や公園でトレーニングに励む一方、英語を勉強し、栄養に心掛けた自炊を実践。「今だからできることに取り組んでいる」と話した。

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 石巻工業で主将を務める石田瑠くんは、チームとして活動できない期間は「朝9時から少人数で集まって、感染対策に気を付けながら、1時間半くらい走ったり筋トレをしていました」と、できる限りの準備を進めていたという。FWの今野甲大くんは「農家で田植えの時期だったので、田植えを手伝っていました。肥料袋を運んだり苗を持ったりしながら、アームカールをしていました」と、家の手伝いを練習に繋げる工夫を披露。独自の発想に、菊谷氏も「いいね」と笑顔を見せた。

 次のステップでは、自分に向いていた視点を、日本、そして世界に移し、最近どんなことが起きていたかを語り合った。例として、天野はニュージーランドの取り組みについて紹介。早々に国をロックダウンしたおかげで多くの新型コロナウイルス感染者を出さずに沈静化させ、6月からラグビーの新リーグがスタートするという。「みんなでウイルスに向き合って、スポーツができる環境を取り戻した。あるべき姿」と感心し、自身もステイホームを徹底したという。

 生徒からは「東京五輪が1年延期になった」「日本のプロ野球は6月から始まる」という意見が出る中、「確かに高校生といえば甲子園が一番大きなことかもしれないけれど、ニュースでは甲子園の中止ばかり取り上げられていて、インターハイがなくなったことは、そこまで大きく取り上げられなかった。それはかわいそうだと思う」という、高校生ならではの率直な声も飛び出した。

 高校スポーツに限らず、様々なスポーツイベントが中止や延期となる中、高校ラグビーの集大成ともいえる「花園」は開催できる見込みが高い。その事実がいかに幸せなことか。菊谷氏は「日本や世界など、自分以外の環境を基準に考えると進むべき方向が見えてくる」と、外に視野を広げる大切さについてアドバイスを送った。

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